SQLDelight で View を使うべし

👉 Drive your UI with SQLDelight’s views | Leandro Favarin 
👉 GitHub - cashapp/sqldelight: SQLDelight - Generates typesafe Kotlin APIs from SQL 

SQLDelight は、すべてのクエリーに対して自動的にモデルオブジェクトを作成します。

以下シンプルな名前付きクエリー。


bandsOrderedByName:
SELECT id, name
FROM band
ORDER BY name DESC;

bandsOrderedByAge:
SELECT id, name
FROM band
ORDER BY age;

これから以下が作成される。


data class BandsOrderedByName(id: String, name: String)

data class BandsOrderedByAge(id: String, name: String)

実際は、もっと複雑になります。

以下、join句を使ったクエリーの場合。


SELECT
  band.id,
  band.name,
  album.*
FROM band
JOIN album ON band.id = album.band_id;

SQL View を使うとエレガントになります。


👉 SQLite Query Language: CREATE VIEW 


CREATE VIEW bandWithAlbum AS
SELECT
  band.id,
  band.name,
  album.*
FROM band
JOIN album ON band.id = album.band_id;

bandsOrderedByName:
SELECT *
FROM bandWithAlbum
ORDER BY name DESC;

bandsOrderedByAge:
SELECT *
FROM bandWithAlbum
ORDER BY age;

SQLDelight は、BandWithAlbum タイプを生成します。

続いて、ページネーションの例。


count:
SELECT count(*)
FROM bandWithAlbum;

paged:
SELECT *
FROM bandWithAlbum
LIMIT ?
OFFSET ?;

SQLDelight が生成するモデルは、data クラスなので、DiffUtil コールバックはすぐに書けます。


object BandItemCallback : ItemCallback<BandWithAlbum>() {
  override fun areItemsTheSame(oldItem: BandWithAlbum, newItem: BandWithAlbum): Boolean {
    return oldItem.id == newItem.id
  }

  override fun areContentsTheSame(oldItem: BandWithAlbum, newItem: BandWithAlbum): Boolean {
    return oldItem == newItem
  }
}

また、enum クラスを使ったソートオプション。


enum class Sort { NAME, AGE }

fun bandsSorted(by: Sort): Flow<List<BandWithAlbum>> = when (by) {
  NAME -> db.bandsOrderedByName()
  AGE -> db.bandsOrderedByAge()
}.asFlow().mapToList()

逆に、これらのようなSQL処理をプログラムで実行すると効率は落ちます。
👉 The Resurgence of SQL (Droidcon NYC 2017) - Speaker Deck 

まとめ

欲しいタイプを View にすると、少ないコードで実現できます。

ユーザーの要求は、技術が発達するにつれてますます激しくなることは明らかです。良きユーザエクスペリエンスのための簡単な実装方法を常に把握しておくことが重要になります。


SQLDelight の データベースバージョン

「分かれば簡単だけど、分かるまで難しい」

そんなこと多いですよね。

なにを悩んでいたのか。というやつ。

SQLDelight は、1.0 となり、今現在、ドキュメントやリファレンスが少なくてはまります。

おおまかに「しくみ」を捉えてからやってみること大事です。

 

1.テーブル作成

テーブルを作成したい場合。SQLで、


CREATE TABLE player (
  id INTEGER NOT NULL PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  number INTEGER NOT NULL,
  name TEXT NOT NULL,
  time TEXT DEFAULT (strftime('%s', 'now')),
  UNIQUE (number, name)
);

のようなものを書きますよね。

これは、Player.sq というファイルに書いて、所定の位置に置きます。

この位置はデフォルトでは、パッケージ名 com.example.testdelight の場合、


/app/src/main/sqldelight/com/example/testdelight/Player.sq

となります。

 

2.クエリー作成

プログラムコード上で利用したい「メソッド名」と、それに対するSQLを箇条書きにします。


selectAll:
SELECT *
FROM player;

insert:
INSERT INTO player(number, name)
VALUES (?, ?);

changes:
SELECT changes();

count:
SELECT COUNT(id)
FROM player;

これも、前述の Player.sq ファイルに追記します。

これで、テーブル周りの設定は終わりです。

 

3.スキーマのバージョン

ここが少し分かりづらかったのですが、

「201901281」を新バージョンにしたい場合、

「1を引いたもの」をファイル名として、

「201901280.sqm」

として置きます。

今回は、テーブル定義の変更はないので、中身なしの空ファイルです。

少し不思議な感じがしますが、書き出してみると分かってきます。

なお、このファイルを設定しなければ、適用されるバージョンは「1」となります。

 

4.ビルドして書き出す

ここでビルドすると、以下のようなファイルが書き出されます。

それぞれ以下のコードとなっています。

これらを使って、コードを書いていきます。

 

まとめ

既存の .db ファイルに対して、バージョン更新を行いたい場合のキモとなるのは、書き出される Database ファイル。


object Schema : SqlDriver.Schema {

     override val version: Int
         get() = 201901281 // 201801280 + 1

     // ...

     override fun migrate(
         driver: SqlDriver,
         oldVersion: Int,
         newVersion: Int
     ) {
         if (oldVersion <= 201901280 && newVersion > 201901280) { // same .sqm file name

           // from 201801280.sqm contents
           // ...

         }
     }
 }

.sqm のファイル名の数字が、

「新バージョンの数字」
「適用される既存.db のバージョンの数字」

を決める。

SQLDelight 1.0 使い方 #1
SQLDelight 1.0 使い方 #2
SQLiteのユーザバージョンを利用する - Basic
Pragma statements supported by SQLite




SQLDelight 1.0 使い方 #2

前回でとりあえずREADMEのサンプルで使ってみました。

今回は、それを利用しての、DAO的な LocalRepository を作ります。

とりあえずおおまかな構成重視で細かいことはあとで調整していきます。


class LocalRepository(context: Context) {

  private val driver = AndroidSqliteDriver(Schema, context, "test.db")
  private val queries = Database(driver).playerQueries

  fun insert(player: GiantsPlayer) {
    queries.insert(player.number, player.name)
  }

  fun selectAll(): List<GiantsPlayer> {
    return queries.selectAll()
        .executeAsList().map {
          GiantsPlayer(it.number, it.name)
        }
  }

}


data class GiantsPlayer(
  val number: Long,
  val name: String
)

動画で雰囲気を。



最終的にはテキストでわかりやすくまとめます。

とりあえず、おおまかに。

(つづく...)

SQLDelight 1.0 使い方 #1
SQDelight の データベースバージョン