SQLDelight の データベースバージョン

「分かれば簡単だけど、分かるまで難しい」

そんなこと多いですよね。

なにを悩んでいたのか。というやつ。

SQLDelight は、1.0 となり、今現在、ドキュメントやリファレンスが少なくてはまります。

おおまかに「しくみ」を捉えてからやってみること大事です。

 

1.テーブル作成

テーブルを作成したい場合。SQLで、


CREATE TABLE player (
  id INTEGER NOT NULL PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  number INTEGER NOT NULL,
  name TEXT NOT NULL,
  time TEXT DEFAULT (strftime('%s', 'now')),
  UNIQUE (number, name)
);

のようなものを書きますよね。

これは、Player.sq というファイルに書いて、所定の位置に置きます。

この位置はデフォルトでは、パッケージ名 com.example.testdelight の場合、


/app/src/main/sqldelight/com/example/testdelight/Player.sq

となります。

 

2.クエリー作成

プログラムコード上で利用したい「メソッド名」と、それに対するSQLを箇条書きにします。


selectAll:
SELECT *
FROM player;

insert:
INSERT INTO player(number, name)
VALUES (?, ?);

changes:
SELECT changes();

count:
SELECT COUNT(id)
FROM player;

これも、前述の Player.sq ファイルに追記します。

これで、テーブル周りの設定は終わりです。

 

3.スキーマのバージョン

ここが少し分かりづらかったのですが、

「201901281」を新バージョンにしたい場合、

「1を引いたもの」をファイル名として、

「201901280.sqm」

として置きます。

今回は、テーブル定義の変更はないので、中身なしの空ファイルです。

少し不思議な感じがしますが、書き出してみると分かってきます。

なお、このファイルを設定しなければ、適用されるバージョンは「1」となります。

 

4.ビルドして書き出す

ここでビルドすると、以下のようなファイルが書き出されます。

それぞれ以下のコードとなっています。

これらを使って、コードを書いていきます。

 

まとめ

既存の .db ファイルに対して、バージョン更新を行いたい場合のキモとなるのは、書き出される Database ファイル。


object Schema : SqlDriver.Schema {

     override val version: Int
         get() = 201901281 // 201801280 + 1

     // ...

     override fun migrate(
         driver: SqlDriver,
         oldVersion: Int,
         newVersion: Int
     ) {
         if (oldVersion <= 201901280 && newVersion > 201901280) { // same .sqm file name

           // from 201801280.sqm contents
           // ...

         }
     }
 }

.sqm のファイル名の数字が、

「新バージョンの数字」
「適用される既存.db のバージョンの数字」

を決める。

SQLDelight 1.0 使い方 #1
SQLDelight 1.0 使い方 #2
SQLiteのユーザバージョンを利用する - Basic
Pragma statements supported by SQLite




SQLDelight 1.0 使い方 #1

バージョン1.0アナウンスされています。

Announcing SQLDelight 1.0 – Alec Strong – Medium

神も。


データベース周りにRoom他のライブラリをご利用の方も試してみてはどうでしょうか。

square/sqldelight: Generates typesafe Kotlin APIs from SQL

SQLDelight は、以下のようなSQLステートメントからデータベース、テーブル、タイプセーフなAPIを作成できます。

HockeyPlayer.sq


CREATE TABLE hockeyPlayer (
  player_number INTEGER NOT NULL,
  full_name TEXT NOT NULL
);

CREATE INDEX hockeyPlayer_full_name ON hockeyPlayer(full_name);

INSERT INTO hockeyPlayer (player_number, full_name)
VALUES (15, 'Ryan Getzlaf');

selectAll:
SELECT *
FROM hockeyPlayer;

insert:
INSERT INTO hockeyPlayer(player_number, full_name)
VALUES (?, ?);

定義したAPIは以下のように利用できます。



val driver = AndroidSqliteDriver(Database.Schema, this, "test.db")
val database = Database(driver)
val playerQueries = database.hockeyPlayerQueries

// selectAll
println(playerQueries.selectAll().executeAsList())
// Prints [HockeyPlayer.Impl(15, "Ryan Getzlaf")]

// insert
playerQueries.insert(player_number = 10, full_name = "Corey Perry")
playerQueries.insert(player_number = 999, full_name = "フグ田 サザエ")

// selectAll
println(playerQueries.selectAll().executeAsList())
// Prints [HockeyPlayer.Impl(15, "Ryan Getzlaf"), HockeyPlayer.Impl(10, "Corey Perry")]

利用前の build で build/generated/ 以下に書き出されますが、gradle のバージョンが限定されるように見えました。何か設定が足りないのかもしれません。

gradle-wrapper.properties


distributionUrl=https\://services.gradle.org/distributions/gradle-4.10.3-all.zip

実際サンプルを動かす風景。



利用方法など今回バージョン1.0 で変わっているようなので、

数回に渡って実装に利用できるとこまでやってみたいと思います。

(つづく...)

SQDelight の データベースバージョン
Reddit: Announcing SQLDelight 1.0 – Alec Strong – Medium
SQLDelight 1.0 使い方 #2